■辰巳ダム■
平成20年7月28日浅野川の氾濫について
◆2008.8.24 「浅野川の氾濫について」2008.8.8
◆2008.8.24 「平成20年浅野川洪水と辰巳ダム」2008.8.23(浅野川洪水についての第二稿)
2008.8.27 「平成20年の浅野川の氾濫について(第三稿)」
2008.9.17 (検討中)「平成20年7月28日浅野川の氾濫について(第4稿)」
2008.9.19 (第5稿)平成20年7月28日の浅野川氾濫について
2008.10.3 浅野川放水路の最大流量はどれだけか――平成20年7月28日の浅野川洪水――
2008.10.7 (第6稿)平成20年7月28日の浅野川氾濫について
2008.10.9 もし、犀川に3時間流域平均雨量147mmの雨が降れば!
2008.11.14 浅野川洪水に関する基本数値である雨量147、洪水量650についての公開質問と申し入れ
2008.11.27 「浅野川放水路の最大流量はどれだけか――平成20年7月28日の浅野川洪水――」の続編(追加修正)
2008.12.9 浅野川放水路について知事へ申し入れ
2008.12.19 浅野川洪水に関する申し入れ――「浅野川洪水に対応した河川整備・河川管理検討委員会」の設置を――

2009.1.15 浅野川洪水に関する申し入れ――浅野川・犀川の効率的/効果的な整備をーー→効果的な整備のために辰巳ダム建設即時中止を

◆2008.8.24 「浅野川の氾濫について」2008.8.8
  8月8日までの情報と理解にもとづいて作成。
  想定内の洪水であり、主計町など犀川下流部の氾濫の原因は浅野川放水路の分水堰の機能不全、管理の瑕疵が原因!
  本文→ワードファイル

◆2008.8.24 「平成20年浅野川洪水と辰巳ダム」2008.8.23(浅野川洪水についての第二稿)
 想定外の降雨で天災だったのか。
 上流にダムを造ることができないので浅野川は犀川の治水と一体で考えないといけない。浅野川の氾濫が防ぐことができなかったのは、犀川の治水が遅れているからであり、辰巳ダムを早期に完成させなければならないと主張は?
 本文→ワードファイル
 図1 浅野川の過去の洪水と河川整備水準(想定洪水)の推移→エクセルファイル
 図2 犀川の過去の洪水と河川整備水準(想定洪水)の推移→エクセルファイル
 図3 浅野川・犀川の流下能力と最大の流出量(平成20年7月28日浅野川洪水)→jpegfile
 図4 浅野川・犀川の流下能力と最大の流出量(平成18年9月22日台風7号)→jpegfile
 
2008.8.27 「平成20年の浅野川の氾濫について(第三稿)」
 県は、第三者委員会で下記のような主張をして、回避できない天災だったという説明をした。これをどう考えるか
 ●主要なポイント
  @天神橋地点の最大流量は、痕跡から、毎秒600立方メートルだったと推定。
  A犀川側の痕跡から、浅野川放水路では毎秒150立方メートル分水したと推定。
  B流域平均で3時間147mmの降雨があり、200年に1回の降雨だったと推定。
 本文→ワードファイル

2008.9.17 (検討中)「平成20年7月28日浅野川の氾濫について(第4稿)」
 県は200年に一回の降雨であったことを強調している。天神橋で毎秒600立方メートルだったのか、浅野川放水路が十分に機能して毎秒150立方メートルが流れたのか。本当に想定外の降雨であり、想定外の出水があったのか。洪水を排除するための浅野川の治水整備水準はおおむね100年の洪水に対する安全度をほぼ達成していたと県は説明していたが実際には大橋下流の狭窄部はかなり劣る水準だったことが明らかになった。新たなデータや情報を収集中であるが、現時点で整理してまとめた。
 本文→
 図1 雨量計位置図(第三者委員会資料に上寺津ダムを加筆)
 図2 修正した等雨量線図(浅野川・犀川流域)(第三者委員会資料に加筆)
 図3 水位計位置図(第三者委員会資料に加筆)
 図4 浅野川の各観測点の降雨と水位の関係→図4−1図4−2
 図5 浅野川・犀川の各観測点の降雨と水位の関係→図5−1図5−2
 図6 「H16報告書」の盤下げ対策検討縦断図
 図7 「H16報告書」の現況流下能力検討縦断図
 図8 「H16報告書」の現況流下能力図
 図9 浅野川・犀川治水システムの流下能力と最大の流量(平成20年7月28日浅野川洪水の観測流量から求めた各点の流量と氾濫量推定値)
 図10 浅野川・犀川治水システムの流下能力と最大の流量(平成20年7月28日浅野川洪水の分水の維持管理が適正で分水制限なしの場合の各点の流量と氾濫量推定値)
 表3 地域気象観測毎時降水量日報
 表9,10,11,12 浅野川不等流計算結果(現況)
 
2008.9.19 (第5稿)平成20年7月28日の浅野川氾濫について
 想定内の洪水で「人災」だ!
 平成20年7月28日発生した浅野川の氾濫について、「200年確率に相当する想定外の降雨があった、その結果、想定外の洪水量が発生した天災であり、災害発生は止むを得なかった」と石川県河川課は主張するが、田上地点から下流の浅野川中流部の氾濫に限って見れば、この判断はまったくの誤りである。
なぜなら、このような規模の洪水が発生することは予想されており、これを十分に上回る目標を設定し、河川整備が半世紀にわたって行われていたからである。今回、発生したのは想定規模内の洪水であり、この洪水をコントロールし、制御できなかったのは「人災」といっても過言ではない。換言すると、これまでの河川整備と河川管理が誤っていたのである。
本文→ワードファイル

2008.10.3 浅野川放水路の最大流量はどれだけか――平成20年7月28日の浅野川洪水――
 本文→ワードファイル

2008.10.7 (第6稿)平成20年7月28日の浅野川氾濫について
 第6稿の修正版です。氾濫の主たる原因は、浅野川大橋下流の狭窄部の河道が全体計画どおりに整備されていなかったことによるものである。この場合でも浅野川放水路の活用次第で、回避あるいは小規模な氾濫被害にとどまったであろうと推定される。半世紀にわたる河川整備の不備、河川管理の瑕疵が招いた人災である。
 本文→ワードファイル
 図1浅野川放水路分流量と天神橋地点流量の関係→ワードファイル

2008.10.9 もし、犀川に3時間流域平均雨量147mmの雨が降れば!
 今回の浅野川流域で発生した降雨が、犀川流域でも発生したと仮定し、犀川大橋基準点の3時間流域平均雨量147mmの場合、どれだけの洪水量となるのだろうか。想定外か、想定内か。また、想定外の洪水が発生した場合、壊滅的な災害を回避するため、辰巳ダム建設よりも、堤防強化策の方が、合理的な治水対策であるのではないか。
 本文→ワードファイル

2008.11.14 浅野川洪水に関する基本数値である雨量147、洪水量650についての公開質問と申し入れ
 以下の内容で、11月14日(金)午前10時に第三者委員会委員長、河川課長あてにそれぞれ「申入書」、「公開質問状」を提出する。
 石川県河川課は、浅野川洪水に関する基本数値である雨量、洪水量について第一回、第二回第三者委員会で以下のように説明。
 ●200年確率の降雨量147mm、天神橋650m3/秒、放水路150m3/秒以上と、結論だけで未だその技術的根拠を示していない。
 ●第一回の後、「詳細については精査中」としていた、第二回の後は、結論だけ、しかも放水路の流量については回答無し。
1.河川課に対して「公開質問」
 雨量、洪水量の結論だけで技術的な根拠資料が示されていない。公開しない理由は何か。
第三者委員会へも根拠資料が提示されておらず、委員会開催は無意味ではないか。
「犀川水系河川整備検討委員会」では開催時に技術根拠資料が公開されていたが、公開しないという姿勢を変えた理由は何か。
2.第三者委員会に対して「申し入れ」
的確な対策を立てるためには、基本事項の把握と分析が不可欠である。最も基本的な事項である、雨量、洪水量についての技術的根拠資料が提供されずに議論がなされている。学識経験者による第三者委員会を開催する意義がないのではないか。多々の矛盾があり、矛盾を放置するべきでない。

石川県河川課長 常田功二あての「公開質問状」浅野川洪水の天神橋と浅野川放水路の流量について
――基本数値(雨量、洪水量)の技術的根拠を示すべき―
第三者委員会委員長 玉井 信行あての「申し入れ書」浅野川洪水の天神橋と浅野川放水路の流量について
――基本数値(雨量、洪水量)の議論がなされておらず、矛盾が放置されたままである――
【添付資料】
(1)平成20年10月29日の第三者委員会資料について「天神橋地点の流量、浅野川大橋地点の流量に関する記載についての感想」平成20年11月11日、中 登史紀
(2)「浅野川放水路の水理検討(平成20年7月28日浅野川洪水時の最大流量は?)」平成20年11月14日、中 登史紀
および別紙計算書(1−3)
マスコミ関係各位への案内

2008.11.27 「浅野川放水路の最大流量はどれだけか――平成20年7月28日の浅野川洪水――」の続編(追加修正)
 分流ゲート部の開度は、1.84mではなく、1.78mであった。ゲート地点の下部は矩形断面で奥へ向かってトンネルの馬蹄形断面にすりついている。
 トンネルの土砂の堆積状況と洪水痕跡から推理して、ほぼ90m3/秒程度の流量だった。
 浅野川放水路の水理検討→クリック
 別紙水理計算書→クリック
 

2008.12.9 浅野川放水路について知事へ申し入れ
 申入書
 別紙(比較写真)
 マスコミへの案内

 
知事への申し入れ結果
 再三の申し入れに対して河川課の対応が悪いので、直接、秘書課に電話をして知事に直接、申し入れることにした。秘書課では、水害の件は河川課の担当だからと河川課に電話をまわされ、「疑問点について説明を求めたいのであれば1時間でも2時間でも話をしてもよい」という主旨の返答が返ってきたが、「いまごろ、言ってもだめだ。知事へ直接、申し入れた後で、河川課で話を聞きに行く」と宣言して電話を切った。
9日の10時に、秘書課へ出向くと、秘書課長が対応してくれた。
「浅野川放水路は浅野川治水の切り札だったが、今回の洪水では切り損ねた。県は毎秒150立方メートル以上の放流ができて十分に機能を果たしたと説明しているが、実際には、90程度しか流れなかった。分流ゲートが下がりすぎていたこと、土砂が堆積していたことが原因で、県が想定していた流量を流すことができなかった。維持管理が適正に行われなかったことが原因で、今回の浅野川洪水を回避することができなかった。適正に管理をしておれば、毎秒141立方メートルの放流ができたはずであり、天神橋地点で毎秒50立方メートルは少なかったはずであり、約40センチほどの水位が低下していた。その結果、角落とし部からの氾濫量は著しく小さかったはずである。洪水量などの基本数値について第三者委員会でも検証されておらず、最大の放流量などの基本数値を検証しないで以後の対策案を検討しても無意味である。」旨の知事宛の申し入れ書を提出した。
 秘書課長の話では、「河川課、第三者委員会において、必要な調査分析をして基礎的な数値についても議論して河川管理についての対策案が検討しているはずであるが、申し入れについても伝えておく」旨の返答があった。

●12月9日、知事への申し入れの後、記者クラブで説明した後、河川課で協議および説明を受けた内容は以下のとおりである。
河川課(椿川参事、鈴木課長補佐)
@第三者委員会委員長への申し入れ書の返答
A第三者委員会での審議内容について
B第三者委員会に示した技術根拠資料について
C浅野川放水路の分流制限について
D浅野川放水路の分流制限毎秒150立方メートルについて
E浅野川放水路の最大流量毎秒150立方メートルについて

@第三者委員会委員長への申し入れ書の返答
玉井第三者委員会委員長の返答(第三者委員会委員長あての「申し入れ書」に対して)
椿川参事からの説明を書き取りした内容は以下のとおりである。
1. 雨量観測点の分布について
入手可能の雨量から天神橋地点の平均雨量を求めるのは標準的な手法である。(第一回資料p.13)
2.雨量強度の確率について
 理論ごとに異なるので200年確率の3時間雨量100〜153mmの閾内にあると推定されている。(p.20)3時間雨量強度は県が200年確率と説明して委員会はこれを了解した。
3.天神橋の流量再現について
 (第2回p.13)洪水痕跡から算定した。(第2回p.14)貯留関数法で算出した。同じ資料に示されている観測結果と比較検討が行われている。これらは標準的な手法であり、得られた結果も妥当なものであると判断している。
4.今回の委員会は「局所的豪雨に対応した新たな河川管理検討委員会」である。局所的豪雨による、これまで経験したことのない急激な水位上昇氾濫に対して地域の安全を守るために堤防河道の管理や水防の体制はどうあるべきかを考えることが主目的である。
 雨量強度の確率規模は参考値で十分である。計算で推定された基準点における流量規模は観測された痕跡水位と時間変化をほぼ正確に表現しているので第2回委員会においては計算結果および計算手法は河川管理目的に用いることが十分可能であるという判断になった。
A第三者委員会での審議内容について
 委員会の設置要綱の(検討事項)には「豪雨災害の検証や課題の抽出を踏まえて、」とあるが、委員会での審議に水防体制のあり方の検討ばかりではなく「豪雨災害の検証」を含む。(椿川参事)
B第三者委員会に示した技術根拠資料について
 第三者委員会に示した技術根拠資料はホームページ上で公開されているものがすべてである。(椿川参事)
C浅野川放水路の分流制限について
 犀川下流の整備が進んでいないためである。(椿川参事)
 (内川ダムでカバーされているので本来は分流制限の必要は無いはず)→浅野川放水路からの250に対して犀川の治水システム全体でカバーしており、内川ダムだけでカバーしているのではない。全体のバランスを考えて分流制限をしている。(鈴木課長補佐)
 犀川の下流の整備水準を踏まえて、犀川浅野川全体のバランスを考えている。(椿川参事)
D浅野川放水路の分流制限毎秒150立方メートルについて
 情報公開で技術根拠文書が不存在となっているので、それ以上のことは言えない。
E今回の洪水の浅野川放水路の最大流量毎秒150立方メートル以上について
 (この流量の技術根拠を示してほしい。水位データ、現地の調査測量結果がでているはずで、その結果からすでに計算されているはずで、これ以上新たなデータがあるわけではないのでその根拠へ確定しているはずである。)→現在、精査中で提示できない。

2008.12.19 浅野川洪水に関する申し入れ――「浅野川洪水に対応した河川整備・河川管理検討委員会」の設置を――
 12月19日(金)午前10時、河川課長への申し入れ結果
 浅野川洪水に関しての再三の申し入れに対して、はじめて第三者委員会委員長の返答が9日に来て、委員会の設立目的にてらすと検討内容は河川管理の一部について限られている旨のことを確認した。したがって、設置済みの第三者委員会だけでは不十分で有ることは明らかであり、当会は、河川整備のあり方を含めて全体を検討できる「第三者委員会」を設置するべきことを提案した。
 椿川河川課参事は、「浅野川の河川整備全体のあり方については、河川課として考えている。そのための委員会の設置については今のところ考えていない。」と返答した。「来月、再び河川課へうかがう際は、その考えを聞かせてもらいたい。」と念押しして退去した。
 玉井第三者委員会委員長の返答→クリック
 申し入れ書→クリック
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2009.1.15 浅野川洪水に関する申し入れ――浅野川・犀川の効率的/効果的な整備をーー →効果的な整備のために辰巳ダム建設即時中止を
 浅野川洪水を通じて、浅野川と犀川の治水整備について改めて異なる視点から考えさせられた。浅野川の治水計画、放水路の機能、辰巳ダムと放水路の関係などについて、関係者が都合のいいように考える、我田引水的主張がまかり通っており、誤った議論や混乱が見られる。河川管理者の県は、自らの落ち度を湖とすることに余念がない。ますます、非効率で非効果的な治水整備がまかり通ることになる。
 今回は主として、辰巳ダムと浅野川放水路の関係に焦点をあてた一文を作成した。
 これとともに、昨年から、河川課に対しておこなっている、浅野川洪水に関する問題提起を含めて、河川課長へ申し入れをすることにした。
  申入者:犀川の河川整備を考える会代表 中登史紀
  申入書提出先:石川県河川課長(河川課)
  提出日:平成21年1月15日(木)午前10時−

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 別添資料「浅野川洪水と辰巳ダム――辰巳ダムは浅野川・犀川の治水整備のアクセルではなく、ブレーキである!―― →クリック
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【申し入れ結果】
 申し入れに対して、河川課長と課長補佐が対応した。課長は、「いまは忙しい、今まで何時間も話を聴いている。」といいながら、5分ほどの時間は割いてくれた。
今回の申し入れの意味を簡単に理解してもらうように、つぎのようなメモを用意して説明した。

メモ

項目

県の考え

中の考え

@浅野川の治水計画

見直しか?

見直しの必要は無い

A浅野川放水路

十分機能した

機能していない

B辰巳ダムと浅野川放水路

関係あり

関係なし

 課長へ説明した要旨は以下のとおり。
 「昨年来、河川課に対して申し入れ、問題提起しているのは、@とAである。県の考え方と中の考え方が違い、こちらが指摘している点について県は説明していない。
今回、あらたに問題提起したのは、Bの辰巳ダムと浅野川放水路の関係である。辰巳ダム建設促進の人たちは、辰巳ダムができておれば放水路からの放流量を増やせたので浅野川洪水の被害が小さかったと主張する。県も同じような考えだろうが、中の考えでは「関係なし」である。その根拠として別添書類を同時に提出する。」
 課長の対応はいつものごとく、「読ませてもらうので受け取っておく。」であった。
 マスコミへは、今回の新たに指摘した点「辰巳ダムと浅野川放水路の関係」について説明。要旨は以下のとおり。
浅野川放水路は、第二次犀川総合開発事業の「犀川と浅野川の治水を一体的な整備」という考え方で生まれたもので、内川ダムと浅野川放水路、犀川中流、下流部の整備がセットになったものである。その時点では辰巳ダムの計画はない。内川ダムと放水路が昭和50年に完成した。犀川の下流の整備が完了すれば、浅野川放水路の分流制限は解除されたはずである。注力すれば昭和74年ころに終わっていたはずで、今回の浅野川洪水も回避できたはずである。途中から、辰巳ダムが出てきたが、浅野川放水路の放流量は辰巳ダム前も後も250m3/秒であり、辰巳ダムの整備と浅野川放水路とは関係がないのである。




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